睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠時に気道が狭くなる事で呼吸が止まる状態が繰り返し発生する事で様々な合併症を起こす病気です。
人間は睡眠時も呼吸をしていますが、気道が狭まり呼吸が出来ない状態が続くと人間の生命維持機能が働き、無意識のうちに脳が目覚めて呼吸をしようとします。この状態が睡眠時に何度も繰り返される事によって、睡眠時間は長くても脳が休まってない状態となります。

こんな症状が発生した場合は睡眠時無呼吸症かも?
- 咳込んで目が覚める
- 家族に寝ている時にいびきや呼吸が止まっていると言われる
- 寝汗をひどい
- 起きた時に喉が渇いている
- 夜中にトイレに何度も起きる
- 起きた時に頭痛がする。動悸が激しい
- 夜中に何度も目が覚める
- 長時間寝ても目覚めがすっきりしない
- 日中眠気が襲って来る、集中力がない
- 身体が重く疲労感や倦怠感がある
3個以上当てはまる場合は、同居の家族に寝ている間に呼吸が止まっていないか確認してもらいましょう。一人暮らしの場合はスマホのボイスレコーダー機能を使って録音してみると良いかもしれません。

睡眠時無呼吸症の発症原因
肥満体で首回りの脂肪が多い人は睡眠時無呼吸症になりやすいと言われていますが、痩せているからといって睡眠時無呼吸症にならないとは限りません。扁桃肥大や鼻炎、鼻中隔湾曲、舌が大きい事なども原因となります。顎が小さい、顎が引っ込んでいる下顎後退症の人もまた女性は閉経後に発症者が増加する傾向があります。
睡眠時無呼吸症の症状
いびき、睡眠時のトイレの回数の増加、日中の眠気、頭痛など。症状が悪化すると座ったままで寝てしまったり、運転時に無自覚で居眠り運転状態になったり、作業中に寝てしまい労働事故が発生する事などがあります。
高血圧、心筋梗塞、脳卒中などの発生確率が健常者と比較して3~4倍高くなり、重症化すると心血管系疾患が発生する確率も高くなると言われています。
睡眠時無呼吸症候群の診断
睡眠時無呼吸症候群かどうかを判断するには一晩入院して睡眠ポリグラム検査(PSG)を行う必要があります。最近では小型の検査装置を自宅で装着して簡易検査をする事も可能になりました。1時間あたりの無呼吸の回数を測定して数値が一定以上の場合、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。

睡眠時無呼吸症候群の治療
睡眠時無呼吸症候群は検査の結果、1時間当たりの無呼吸の回数によって軽傷、中等症、重症に分けられ、軽傷の場合は寝る時の体勢などで対処可能な場合もあります。中等症以上の場合は睡眠時に経鼻的持続続陽圧呼吸療法(CPAP)を行う事が一般的です。
持続陽圧呼吸療法(CPAP) とは?
CPAP(持続続陽圧呼吸療法 )とは一定の圧力をかけて空気を鼻を覆うマスクを通して鼻から気道へ送り込み続けて睡眠時の呼吸を確保する治療方法です。強制的に空気を気道に送り込むので、最初は気になってなかなか寝付けない、という事もありますが慣れればそんなに気になりません。機器によっては最初は送り込む空気の圧力を低く、徐々に高くしていく機能が付いた物もあります。
CPAPの機器は医療器具の為、市販されておらず専門医による診断を受けた後、必要と判断された場合は医療機器業者からレンタルする事になります。レンタル料金は健康保険の適用対象ですが、1か月に1度程度、病院に行って診断を受ける必要があるので、長く続けると費用と通院の時間が必要です。

CPAP購入という選択肢
毎月通院してお医者さんの診断を受け、CPAP機器のレンタル料を支払い続けると費用負担は毎月どのくらいかかるのでしょうか? 健康保険が適用された場合、診察料とCPAPレンタル料で自己負担は大体5000円前後のようです。
1か月に一回通院するとすると 5000円*12か月で
年間で約60000円
の負担になります。
更に通院の手間、仕事の帰りや土日に通院したりする必要があります。残業や休日出勤がある方は結構辛いものがあります。うっかり通院を忘れたりすると通院し診療を受けないと保険が適用された料金でのレンタルが出来なくなる旨の通知が来たりと結構煩わしいものです。
これを解消する方法として、CPAP機器の自費購入という方法があります。ただし、いきなり自費購入する事は出来ません。必ず専門医の診察を受けて一定期間レンタルでCPAP機器を使用して適正に使用できているか判断してもらう必要があります。
大体目安としては半年から1年くらいでしょうか?そのくらい経ったらお医者さんから自費購入を勧められる場合もありますが、自分からお医者さんに言ってみるのも良いでしょう。症状が安定していて正しく機器が使用できているというデータが取れていれば許可が下りると思います。
CPAPの購入方法
残念ながら日本国内では医療機器であるCPAPは購入する事が出来ません。海外の通販業者から個人輸入する形になります。ただし、海外でも医療機器は手軽にアマゾンような一般の通販業者で購入、という訳には行きません。
まず最初に睡眠時無呼吸症を診断してもらったお医者さんに通院を止めてCPAP機器を自費購入する許可を貰いましょう。 睡眠時無呼吸症と判断されて、CPAP機器の使用を開始して半年~1年程度経って、CPAP機器が適正に使用できている、というデータが揃っていて、症状も安定していれば許可が出ると思います。
許可が下りたら購入に必要な英文の診断書を発行して貰いましょう。健康保険適用外ですが大体5000円前後で発行して貰えると思います。
診断書には
- 睡眠時無呼吸症でCPAPの使用が必要である事
- CPAP機器に設定する給気圧
- 診断書の年月日
- お医者さんのサイン
が必ず必要です。まあ睡眠時無呼吸症の専門のお医者さんなら、その辺は心得ていると思いますが、一応お願いする際に「海外の通販業者からCPAP機器を個人輸入する際に使用する」と言うと良いと思います。
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